米国の経済統計の悪化を受け、世界的な景気の先行きに対する不安が広がり、景気動向に業績が左右されやすい主力大型株を中心に売られた。
朝方は、15日の欧州株安に続き、米経済指標の悪化を背景に米国株式が下落した流れを受け、売りが先行した。株価指数先物売りを交えて下げ幅を広げ、前場前半には一時1万9154円41銭(前日比395円68銭安)まで下落した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。
後場は、弱含んで始まった後、日銀のETF(上場投資信託)買い期待を支えに底堅く推移したが、買い気は鈍く総じてもみ合い商状となった。
3月小売売上高の大幅な落ち込みなど、米国で経済統計の悪化が顕在化した。訪日外国人客の急減など、国内景気の先行きが不安視される指標も目立ち始め、投資意欲は冷え込みがちだ。一方、日銀の上場投資信託(ETF)を買い入れるとの期待から、下値を売り込む動きは限られた。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比158.28ポイント安の1万2757.23だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、11.83ポイント安の1422.24で終えた。業種別TOPIXは海運、輸送、空運、銀行などの下げが目立った。
東証1部の売買代金は概算で2兆2102億円。売買高は12億9859万株だった。先行き不透明感が強く、機関投資家は買いを手控えているとの声も聞かれ、取引は盛り上がりを欠いた。東証1部の値下がり銘柄数は534銘柄で、値上がりは1587、変わらずは48銘柄だった。値上がり銘柄は個人投資家などの買いに支えられた小型株が中心だった。