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【大引け概況】

1日の日経平均株価は反発し、大引けは前週末比191円71銭(0.69%)高の2万7993円35銭と、高値引けとなった。6月9日以来、約2カ月ぶりの高値となる。
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前週末の欧米株市場がほぼ全面高に買われたことを受け、リスク選好の地合いとなった。朝方は外国為替市場のドル安・円高などを横にらみに強弱観を対立させる場面もあったが、徐々に買い板が厚くなった。

米景気減速への警戒感が強まる一方で、FRBの金融引き締めピッチが緩むことへの期待が買いの拠りどころとなっている。2万8000円大台近辺では目先利益確定の売りが優勢となるのは相変わらずだが、きょうは2万8000円台こそ回復できなかったものの、2万7900円台で高値引けとなり、6月上旬以来約2カ月ぶりの高値圏に浮上した。
 
半導体関連を中心に直近の好決算銘柄や、これから決算発表を控える銘柄に先回りした買いが広がった。
日経平均は株価指数先物に連動しながらじわじわ上げ幅を拡大する展開となった。米国で米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを鈍化させるとの観測が広がるなか、短期的な株高期待が意識された。中国の経済指標は悪化したが、上海総合指数などが比較的底堅い動きとなったのも心理的な支えになった。
 
市場からは「決算にらみの展開ながら、全体的には上値で利益確定売りが出やすく、下値では押し目買いが入ってくる。米利上げペースの鈍化観測からグロース(成長)株が強いが、その動きが継続するかは不透明だ」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)は反発し、前週末比19.80ポイント(1.02%)高の1960.11で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で3兆1015億円。売買高は12億2674万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1486と、全体の約8割を占めた。値下がりは312、変わらずは40銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は海運業、輸送用機器、卸売業、ゴム製品などが上昇。下落は電気・ガス業、医薬品など。
 
個別では、トヨタ自動車が堅調、日本郵船、商船三井などの海運株が買われ、NSユナイテッド海運はストップ高まで上昇する人気となった。東エレク、アドテスト、信越化、ダイキンが上昇した。キーエンスが大きく水準を切り上げ、オリエンタルランドも高い。伯東が値上がり率首位となり、本多通信工業はストップ高で大量の買い物を残した。このほか、キャリアデザインセンター、エンプラスなども急騰した。
 
半面、売買代金首位のソニーグループが下落したほか、レーザーテックも値を下げた。ソフトバンクグループ(SBG)も軟調。日立製作所が冴えず、富士通も大きく下値を探る展開に。武田薬品工業、KDDI、ソニーGが安く、コムチュアは値下がり率トップに売り込まれ、アルプスアルパインなども急落した。