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【大引け概況】


21日の日経平均株価は3日続落し、終値は前日比101円45銭(0.26%)安の3万8262円16銭だった。

 
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前日の米株式市場は、半導体関連株などに売りが膨らみNYダウやナスダック指数が下落した。これを受け、日経平均株価も値を下げてスタートし、一時200円を超える下落となった。東京市場でも半導体関連などのハイテク株を中心に売りが先行した。米国時間の21日に米半導体大手エヌビディアの決算発表が予定されており、買いを手控える動きも強まった。ただ、海運株や商社株の一角が買われるなどバリュー株を拾う動きも出ていた。
 
エヌビディアは人工知能(AI)向けGPU需要の拡大期待を背景に株価は年初から前週末までに5割近く上昇してきた。市場では決算発表後に株価が調整する可能性を指摘する向きもある。エヌビディア株はこのところ1銘柄で日本株の方向性を左右する場面も多いとあって、東京市場でもアドテスト、東エレク、レーザーテクなどが下げて相場の重荷になった。
 
日経平均は後場に株価指数先物主導で270円近く下げる場面があったが、そこから追随した売りは膨らまなかった。日本時間22日にかけてはエヌビディアの決算のほか、1月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨も公表される。ここまでの歴史的な相場上昇を経た海外投機筋のリスク選好意欲は崩れていないなかで、一連のイベント通過後の株価反応については読み切れない部分もある。そのため急いで持ち高を一方向に傾ける展開にはならなかった。
 
半導体関連に売りが出る一方、割安セクターとされる商社などは堅調に推移し、循環物色の動きも見られた。バンナムHD、任天堂といったゲーム株の一角も買われた。コナミGも上昇した。
 
東京株式市場は日経平均が1989年バブル期の最高値(3万8957円)を前に足踏みを続ける展開となっている。ローソク足も直近4日間は陰線か上ヒゲを出す足で、短期的に買い上げ切れない様子が伝わってくる。ただ、ファンダメンタルズ的には上場企業が最高益更新中なため、金利も上がらない状況でもあり、相場は趨勢的な上向き方向で間違いはない。押し目買い有利な相場はまだ続くだろう。


 

 
 
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は5.00ポイント(0.19%)安の2627.30だった。JPXプライム150指数は3日続落し、2.21ポイント(0.19%)安の1161.69で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆2861億円、売買高は15億3549万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は991と全体の6割だった。値上がりは598、横ばいは68だった。
 

業種別株価指数(33業種)は鉱業、保険業、石油・石炭製品、機械などが下落。上昇はゴム製品、その他製品など。

個別銘柄では、ソフトバンクグループ(SBG)、TDK、SMC、ダイキンが下落した。東京エレクトロンやアドバンテスト、レーザーテックといった半導体関連株が安く、ディスコやSCREENホールディングスも軟調。ソニーグループやキーエンス、SMCも値を下げた。ソフトバンクグループや三菱UFJフィナンシャル・グループも下落した。
 
半面、日本郵船や商船三井、川崎汽船といった海運株が高く、三菱商事や伊藤忠商事が堅調。中外薬、テルモ、オリンパス、トヨタ自動車、任天堂、リクルートホールディングスが値を上げた。ファーストリテイリングやブリヂストンもしっかり。