7日続落は2016年3月29日から4月6日まで以来、約3年1カ月ぶり。
この7日間の下げ幅は1240円となり、「令和」になってからは一度も上昇で終えていない。
米国と中国の貿易摩擦の激化を受けて米国株が急落した流れを引き継ぎ、ほぼ全面安で取引がスタート。
海外投資家などによる株価指数先物へ運用リスクを回避する目的の売りが膨らみ、一時2万1000円を割った。一方、日経平均は下げ幅を縮小する場面があった。トランプ米大統領の発言や、日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れ観測が相場を下支えした。
その後ロイター通信はトランプ米大統領が米中協議について、「多大な成功になるだろうと感じている」と楽観的な見方を示したなどと報じた。
これを受けて米中間の緊張の緩和に期待した海外ヘッジファンドの一部が株価指数先物に買いを入れるなど、日経平均は下げ幅を縮小した。
為替市場で円高が一服したことや中国・上海株が底堅い動きをみせたこと、日銀のETF買い入れ観測も個人投資家などの買いにつながった。
また、内閣府が午後の取引時間中に発表した4月の景気ウオッチャー調査(街角景気)で、2〜3カ月後を占う先行き判断指数(季節調整済み)が3カ月連続で悪化したことも、相場を下押した。
マイナス圏ではあったがこの日の高値近辺で引けるなど、朝方に大きく売り込まれた後は買い戻され、個別株では決算を手掛かり材料にストップ高する銘柄が続出するなど物色意欲は旺盛だった。
市場からは「きょうは下ヒゲ陽線で、日柄的にも値幅的にもいいところまできた。ただ、米中貿易問題は先行き不透明であり、収束しないと判断は難しい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は7日続落した。終値は前日比51.72ポイント安の1万3665.34だった。東証株価指数(TOPIX)は、6.16ポイント安の1534.98だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆8526億円。売買高は17億3388万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1139銘柄、値上がり931銘柄、変わらず70銘柄だった。