終値での2万4000円回復は2019年12月17日以来およそ1カ月ぶり。
米国が中国を「為替操作国」から外すと報じられたことで米中協議の進展期待が高まり、主要指数は上昇した。日経平均も上昇して始まり、午前中に心理的節目の2万4000円を上抜いた。
為替が1ドル=110円台と2019年5月以来、8カ月ぶりの円安水準まで下落。電気機器株や半導体関連株など景気敏感株の一角が買われ、上げ幅は一時200円を超えた。午後に入り、利益確定売りも出たが、2万4000円台を維持して取引を終えた。
ファストリやソフトバンクグループ(SBG)、東エレクといった指数寄与度の高い銘柄が急伸する一方、内需関連株の一角は売りに押された。朝高後の上値の重さについて、市場では「米中交渉の本格化はこれから。現状では2万4000円から上を積極的に買う材料に乏しい」との指摘もあった。
15日に米中協議の「第1段階」の合意文書への署名が予定されているが、市場関係者からは「これ以外に目立った買い材料がないため、週後半から調整局面となり、売りが強まる可能性が高い」との指摘も出ていた。
JPX日経インデックス400は3日続伸し、終値は前週末比65.20ポイント高の1万5583.91だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、5.37ポイント高の1740.53で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3629億円。売買高は12億3406万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は860と、全体の約4割にとどまった。値下がりは1216、変わらずは83だった。