
米オープンAIが米オラクル<ORCL>と3000億ドル相当のクラウド契約を締結したと海外メディアが報じた。東京株式市場ではデータセンター関連株への投資意欲を一段と喚起する方向となったほか、半導体関連株にも物色の矛先が向かい、値上がり銘柄数は全体の43%程度にとどまりながらも、日経平均は頑強な動きをみせた。後場の寄り付き後に一時4万4396円95銭まで上昇し、取引時間中の最高値も更新した。
ソフトバンクグループ(SBG)やアドバンテスト、東京エレクトロンなど値がさのハイテク関連への買いが引き続き優勢となった。
午後に入り、日経平均は伸び悩む場面もあった。日本株が最高値圏で推移するなか、個人投資家などによる利益確定売りが出た。日本時間11日夜に公表を予定する8月の米消費者物価指数(CPI)などを控え、持ち高調整の売りも出やすかった。
さて、東京株式市場は米国同様にハイテク株偏重の相場となっており指数では日経平均独り勝ちの状態となった。4万4000円台に乗せたことでPERは18倍へと上昇。やや割高感の出る水準だが、歴史的ともいえる需給の良さと世界的な株式の先高観があって腰が折れるような状態にはない。企業業績の追いつきを待ちながらの安定上昇基調が続きそうだ。