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【大引け概況】

11日の日経平均株価は続伸し、終値は前日比534円83銭高の4万4372円50銭だった。連日で最高値を更新した。

 
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米オープンAIが米オラクル<ORCL>と3000億ドル相当のクラウド契約を締結したと海外メディアが報じた。東京株式市場ではデータセンター関連株への投資意欲を一段と喚起する方向となったほか、半導体関連株にも物色の矛先が向かい、値上がり銘柄数は全体の43%程度にとどまりながらも、日経平均は頑強な動きをみせた。後場の寄り付き後に一時4万4396円95銭まで上昇し、取引時間中の最高値も更新した。
ソフトバンクグループ(SBG)やアドバンテスト、東京エレクトロンなど値がさのハイテク関連への買いが引き続き優勢となった。
 
午後に入り、日経平均は伸び悩む場面もあった。日本株が最高値圏で推移するなか、個人投資家などによる利益確定売りが出た。日本時間11日夜に公表を予定する8月の米消費者物価指数(CPI)などを控え、持ち高調整の売りも出やすかった。
 
さて、東京株式市場は米国同様にハイテク株偏重の相場となっており指数では日経平均独り勝ちの状態となった。4万4000円台に乗せたことでPERは18倍へと上昇。やや割高感の出る水準だが、歴史的ともいえる需給の良さと世界的な株式の先高観があって腰が折れるような状態にはない。企業業績の追いつきを待ちながらの安定上昇基調が続きそうだ。
 


 


東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は6.79ポイント(0.22%)高の3147.76だった。連日で最高値を更新したが、下げる場面も多かった。JPXプライム150指数は続伸し、5.44ポイント(0.40%)高の1356.86で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆9545億円、売買高は19億929万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は697と全体の4割強にとどまった。値下がりは861、横ばいは61だった。
 
業種別株価指数(33業種)は非鉄金属、その他製品、情報・通信業などが上昇。倉庫・運輸関連業、銀行業、保険業などは下落した。
 
 
個別では、ソフトバンクグループが急騰し売買代金でトップとなった。アドバンテストやディスコが買われ、フジクラや任天堂が堅調推移。イビデンやJX金属、キオクシアホールディングスが値を飛ばし、良品計画や関西電力、三菱ガス化学が株価水準を切り上げ、サムコや三菱総合研究所、三櫻工業が急伸。ANYCOLORがストップ高となった。
 
 半面、トヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループ、サンリオが値を下げ、ファーストリテイリングや武田薬品工業が冴えない展開。伊藤忠商事やオリエンタルランド、TDKが軟調に推移し、MonotaROとファーマフーズが大幅安となった。米長期金利の低下で銀行株や保険株の下げも目立った。