22日に付けた年初来高値(3万1086円)を上回り、1990年7月26日以来、約33年ぶりの高値となった。
きょうの東京株式市場は前週後半の流れを引き継いで、リスク選好の地合いのなか日経平均は上げ足を加速した。懸案の米債務上限問題が解決する方向となったことで、前週末の米国株が買われ、東京株式市場もその強調相場に追随した。
外国為替市場で1ドル=140円台までドル高・円安に振れたことも輸出セクター中心に追い風となった。海外投資家の実需買いや先物買いが観測されるなか、日経平均株価は一時600円以上の上昇をみせ3万1500円台まで上昇する場面があった。ただ、後半は利益確定売りに伸び悩む展開を強いられた。終値ベースで300円を超える上昇で3万1000円台を維持し、値上がり銘柄数は1100を超え全体の62%を占めている。
米国債の債務不履行(デフォルト)の懸念が後退し、投資家心理が一段と強気に傾いた。海外勢による株価指数先物買いがけん引して現物株を押し上げた。
値がさ株の一角に買いが集まる一方で、内需株の一角には売りも出た。高値警戒感も意識されやすいなか、29日はメモリアルデーの祝日で米全市場が休場とあって午後はやや様子見ムードも広がり、高い水準での一進一退となった。
米国株や為替など外部環境の追い風も受けて一段高を演じる強気相場となっている。外国人の先物買い(と裁定買い)や円安など環境的に日経平均採用の値ガサ株に物色が偏る株高でトピックスは年初来高値更新には至ってないが、債務問題を含め米国株に安心感が出てきたことで上昇相場に死角が見当たらなくなりつつある。結果的に息の長い相場が期待できるような状況だろう。