前日のNYダウが7日続伸と昨年8月以来となる連騰記録で最高値を連日更新、ナスダック総合指数も切り返しに転じたことを受け、きょうの東京株式市場は追い風が意識された。日米の中銀による金融政策会合を目前に控え、寄り付きは売り買いが交錯しマイナス圏に沈む場面もあったが、その後は水準を切り上げ、前場中ごろから上げ足に勢いがついた。
米長期金利の上昇一服でこのところ調整色を強めていた半導体関連株など値がさの成長(グロース)株が買われた。日経平均は取引時間中としては2月25日以来3週間ぶりに3万円台に乗せる場面もあった。ただ、利益確定売りも出て、上値は重かった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が16〜17日に開かれるのを前に様子見ムードもあった。ある国内シンクタンクのストラテジストは「パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米長期金利の上昇をけん制する発言をするのではないかとの見方が強くなっている」と指摘。この日の日本株については「政策金利の見通し次第でFOMC後に株式相場が急伸する可能性もあるとみた一部の売り方は買い戻しに動いた」とみていた。
JPX日経インデックス400は6日続伸。終値は前日比108.91ポイント高の1万7872.69と、昨年来高値を更新。東証株価指数(TOPIX)も6日続伸し、12.77ポイント高の1981.50と、1991年5月10日以来29年10カ月ぶりの高値を更新した。
東証1部の売買代金は概算で2兆9091億円。売買高は14億1937万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1529と、全体の約7割を占めた。値下がりは592、変わらずは74銘柄だった。