前日の米国株市場がハイテク株中心に買われた流れを引き継ぎ、日経平均は頑強な値動きを示したが、上値も重かった。
朝方は外国為替市場でドル安・円高方向に振れていたこともあって、買い手控えムードのなか小安く始まったが、その後は押し目買いでプラス圏に切り返した。これまで全体指数にマイナス寄与していた半導体関連株が買い戻され市場心理が改善した。
日経平均の寄与度が大きいソフトバンクグループ(SBG)が前日比4.6%上昇し、1銘柄だけで日経平均を60円超押し上げた。
自民党の菅義偉総裁が午後、衆参両院の本会議で正式に新首相に選出された。夜に発足する新内閣は主要閣僚の多くは再任で、現行の金融・経済政策が維持されるとの見方も相場の一定の支えになった。
もっとも買いの勢いは限定的で、日本時間あす未明に判明するFOMCの結果や、パウエルFRB議長の記者会見を見極めたいとの思惑から上値も重かった
円相場が1ドル=105円台前半まで上昇し、自動車など輸出関連株に売りが出た。高値警戒感からの利益確定売りも出やすかった。
日本時間17日未明に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見気分も強く、日経平均の高値から安値を引いた日中値幅は109円02銭にとどまった。1月20日(46円44銭)以来およそ8カ月ぶりの小ささだ。
JPX日経インデックス400は小幅に反発。終値は前日比8.15ポイント高の1万4810.22だった。東証株価指数(TOPIX)も小幅反発し、3.51ポイント高の1644.35で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1398億円。売買高は11億6886万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1357と、全体の約6割を占めた。値下がりは732銘柄、変わらずは85銘柄だった。