半導体需給の好転期待を背景に、関連銘柄には買い注文が目立った。日経平均も取引開始直後にはプラス圏に浮上。しかし、積極的に上値を追う材料も乏しく、幅広い業種に利益確定売りがかさんだ。
日本株の主要な上場投資信託(ETF)の分配金支払いに伴う換金売りへの警戒感も買いの手を鈍らせた。8日と10日に日本株の主要な上場投資信託(ETF)の決算日を控え、分配金支払いに伴う換金売りへの警戒も重荷となった。
もっとも、6日に大幅上昇した中国・上海株はきょうも堅調に推移し、相場の一定の支えとなった。
ソフトバンクグループが4.6%上昇し、株式分割を考慮したベースで約20年ぶりの高値を付けた。日経平均へのプラス寄与度は一銘柄で約59円だった。
ただ、6日に2020年3〜5月期(第1四半期)の赤字決算を発表した高島屋が大幅に下落。同社は通期業績予想の開示を再び見送り、投資家心理を悪化させた。
市場からは「下値では買い戻しが入るが、個別株中心の物色であり、指数は方向性が見出しにくい。中長期上昇トレンドに崩れはないが、上に突き抜けるだけの材料がない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は4日ぶり反落。終値は前日比50.43ポイント安の1万4184.53だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反落し、5.44ポイント安の1571.71で終えた。業種別TOPIXは医薬品、陸運業、鉄鋼などの下落が目立った。
東証1部の売買代金は概算で2兆1263億円。売買高は10億9360万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1281銘柄と約6割を占めた。値上がりは805、変わらずは84銘柄だった。