前週末の欧州株市場が全面高に買われたが、その流れを引き継いで米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに上昇。注目された11月の米雇用統計は、雇用者数の伸びや賃金の伸びが事前コンセンサスから上振れる内容で米景気の強さが確認されたが、想定を大きく上回るほどではなく、FRBによる金融引き締めは既に終了状態にあるとの見方に変化はみられなかった。
外国為替市場では米長期金利の上昇を受け円安に振れたが、東京市場ではこれが輸出セクターに追い風となっている。ただ、今週13日までの日程で行われるFOMCを前に買い一巡後に日経平均はやや伸び悩む展開を強いられた。
きょうの東京株式市場は一気にリスクオンに傾き、主力銘柄中心に幅広い銘柄が買い戻された。値上がり銘柄数は1400を上回り、プライム上場銘柄の85%に達するなど全面高商状だった。
11月の米雇用統計の堅調な結果を受けて米景気の軟着陸(ソフトランディング)期待が高まった一方、米連邦準備理事会(FRB)が一段と金融引き締めをするほどではないと受け止められた。米株式市場でダウ工業株30種平均が年初来高値を更新したことで投資家心理が上向いた。日経平均の上げ幅は一時600円を超えた。
外国為替市場で前週末夕に比べて円安・ドル高が進み1ドル=145円台まで下落したことも支えとなった。機械や半導体関連株などに押し目買いが入り、指数を押し上げた。ただ、買い一巡後は週内に米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)理事会を控えていることなどから伸び悩んだ。