企業業績面での割安感や最近の株価下落を受けた値頃感を背景に、押し目買いが優勢だった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)は21日、0.25%の利上げを決めた。市場は「予想通りの結果で驚きはない」と冷静に受け止め、日経平均はじりじりと上げ幅を広げる展開となった。
ただ、「森友学園」問題をめぐる政治不安や米国での政権人事、通商政策など投資意欲を圧迫する要因は払拭されたわけではない。しばらくは、「下振れ不安を抱えながら足元を丹念に固める必要がある」と慎重な声も残っていた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6698億円。売買高は13億8548万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1304と、全体の約63%を占めた。値下がりは689、変わらずは84だった。
業種別TOPIX(33業種)では、鉱業や医薬品、精密機器の上昇が目立った。空運業や食料品、電気・ガス業は下落した。
個別では、ソニー が堅調なほか、売買代金断トツの任天堂も上昇。ファナック 、キーエンス なども買われた。コマツも活況高となった。日本フイルコンが一時ストップ高に買われ、インプレスホールディングスも大きく値を上げた。ブレインパッド が物色人気、インベスターズクラウド 、フリービットも値を飛ばした
半面、JTが軟調、村田製作所、第一三共も売りに押された。キユーピー が売られ、コロプラ 、アカツキも安い。アミューズ 、ヴィンクスが急落したほか、東邦チタニウムも大幅安となった。曙ブレーキ工業なども値を下げた。
東証2部株価指数は前営業日比19.39ポイント高の7332.09ポイントと3日ぶり反発した。値上がり銘柄数は266、値下がり銘柄数は190となった。
個別では、桧家ホールディングス、アイスタディ、キタムラ、ICDAホールディングス、信和など7銘柄が昨年来高値を更新。セーラー万年筆、フライトホールディングス、トラスト、省電舎ホールディングス、キーウェアソリューションズが買われた。
一方、西菱電機、瑞光、クワザワが昨年来安値を更新。エルナー、森尾電機、共和コーポレーション、サイバーステップ、石井表記が売られた。