前日の米国株市場でNYダウをはじめ主要株指数がいずれも反落したことを受け、買い手控えムードの強い展開となった。米株市場では開示された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が、FRBが金融緩和に積極的でなかったとの見方から、米景気の先行き不安が株価の重荷となった。これを引き継ぐ形で日経平均は安く始まり、その後も次第安の展開を強いられた。
日銀の株価指数連動型上場投資信託(ETF)買いが後場見込めないとの見方が浮上すると、株価指数先物に売りが出て日経平均は下げ幅を拡大した。
半導体関連株や電子部品株の下げが目立った。米が香港との犯罪人引き渡し条約を停止すると発表し、米中対立の激化により電子部品の需要が落ち込むとの懸念が強まった。主要なアジアの株価指数が軟調に推移したことも重荷となった。
市場関係者も、日経平均やTOPIXの水準は「日本経済の実力と比べ、強すぎる」として、しばらく上値の重い局面が続くと予想していた。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反落。終値は前日比123.25ポイント安の1万4427.19だった。
東証株価指数(TOPIX)も3営業日ぶりに反落し、14.53ポイント安の1599.20で終えた。業種別TOPIXは電気機器、精密機器のほか、不動産業の下げが目立った。
東証1部の売買代金は概算で1兆7748億円と低調で、今週に入り4営業日連続で節目の2兆円を下回った。売買高は9億4567万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1633銘柄と75%を占めた。値上がりは444、変わらずは96銘柄だった。