朝方から売り優勢の展開となり、日経平均は徐々に下げ幅を広げ、フシ目の2万9000円台を割り込んだ。注目された3日のFOMCではFRBが0.25%の利上げを決定した。これは想定通りながら、相次ぐ地銀破綻による金融不安や米景気減速に対する懸念が売りを誘い、NYダウは、東京市場がきょう取引開始時まで織り込めていなかった2日から4日までの3営業日で900ドル以上の下落をみせた。
前週末5日は550ドル近い急反発をみせたものの、上下にハイボラティリティな米株市場を横目に投資家の警戒ムードが高まった。
きょうから新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが「5類」に移行するのに伴い、インバウンド・リオープン(経済再開)関連株の一角が買われ全体を支えた。アジアの株式相場が総じて堅調に推移したことも日本株の支援材料となった。個別株は値上がり銘柄数が全体の6割を占め、売買代金も3兆円目前まで膨らんだ。
ただ、取引時間中に外国為替市場で進むドル安・円高がハイテク主力株などに重荷となった。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、4.32ポイント(0.21%)安の2071.21で終えた。午前に上昇する場面もあった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆9924億円。売買高は11億8956万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は637と、全体の約3割にとどまった。値上がりは1126、変わらずは71銘柄だった。