朝方は主力株中心に買い戻される流れとなり、日経平均は一時600円以上の上昇で2万6900円台まで水準を切り上げた。しかし、その後は戻り売りで上値が重くなり、前場中盤を境に一貫して上げ幅を縮める展開に。注目された米連邦公開市場委員会(FOMC)では米連邦準備理事会(FRB)が0.75%の利上げを決めたが、パウエル議長の記者会見で利上げにそれほど積極的ではないとの見方が広がり、NYダウなど主要株価指数は揃って上昇した。
ただ、各指数ともに引け際に伸び悩むなど、潜在的な戻り売りニーズの強さも観測された。東京株式市場では、前日までの4営業日で日経平均が1900円強の下落をみせていたこともあり、空売りの買い戻しや自律反発狙いの押し目買いが入ったが、米金融引き締めに対する不安心理は拭えず、前場中盤以降は一貫して上げ幅を縮小した。
米株価指数先物が日本時間16日午後に上げ幅を縮め下落に転じたことはグロース(成長)株を中心に重荷として意識された。日銀の金融政策決定会合の結果発表を17日に控え、持ち高調整につながった面もある。
市場では「買い戻しとみられる動きが一巡した後は、戻り待ちの売りに押され、上値が重いことを改めて確認する格好となった」との見方があった。