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【大引け概況】


29日の日経平均株価は大幅に反落し、前週末比762円42銭(2.66%)安の2万7878円96銭と節目の2万8000円を割り、10日以来およそ3週間ぶりの安値で終えた。
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前週末26日の米株式市場では、NYダウが1008ドル安と急落。パウエルFRB議長はジャクソンホール会議で、インフレ抑制策を「やり遂げるまで続ける」と発言しタカ派姿勢を鮮明とした。これを嫌気して、NYダウやナスダック指数は急落した。この流れのなか週明けの東京株式市場も幅広い銘柄に売りが出て、下げ幅は一時850円を超えた。
 
金利の上昇局面で割高感が意識されるグロース(成長)株を中心に売られた。日経平均の下げ幅と下落率は6月13日以来、約2カ月半ぶりの大きさだった。
 
売り一巡後はバリュー(割安)株の一部に買いが入った。いすゞや三菱自が上げたほか、フジクラやNTNが上昇した。市場では「米金融引き締めの長期化が見込まれるとあって、消去法的にバリュー株に物色が向かった」との声が聞かれた。
 
東証株価指数(TOPIX)も大幅に反落した。終値は前週末比35.49ポイント(1.79%)安の1944.10と3週ぶりの安値だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆5949億円。売買高は10億7366万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1635と全体の9割に迫った。値上がりは174、変わらずは28銘柄だった。
 
 

業種別株価指数(全33業種)では精密機器、機械、サービス業の下落が目立った。上昇は鉱業、石油・石炭製品の2業種だった。
 
個別銘柄では、東京エレクトロンやレーザーテック、アドバンテストなどの半導体関連株が売られ、日本郵船や商船三井といった海運株も値を下げた。ソニーグループや任天堂が軟調で、リクルートホールディングスの下げが目立った。キーエンス、エムスリーやオリエンタルランドも軟調。テルモ、東京電力ホールディングスや電通グループが売られた。
 
半面、INPEXやレノバなど資源・エネルギー株やコスモエネHDなど石油株の一角が底堅く、日本製鉄や武田薬品工業、三井化学が値を上げた。マツダ、ホンダ、三菱自動車工業、いすゞ自動車、SUBARUといった自動車株の一角も堅調だった。