前日の米ハイテク株安を受けて、東京株式市場でも値がさの半導体関連株などに売りが出た。前日に今期の営業利益予想を引き下げたファストリの下落も響いた。新型コロナウイルスの国内の感染状況の悪化も投資家心理を下向かせ、日経平均の下げ幅は一時400円を超えた。午後は個人投資家の押し目買いや、海外ヘッジファンドなど短期筋による買い戻しで、下げ幅を急速に縮小する場面もあった。
昼休みに日銀金融政策決定会合の結果が出てきたが、金融政策は大方の予想通り現状維持。買い戻しを誘う材料にはなったか、後場寄りから14時あたりまでは下げ幅を縮める動きが見られた。しかし、終盤にかけては売り直され、結局、後場の安値圏で取引を終えた。終値では2万8000円を上回った。
JPX日経インデックス400は3日続落。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、7.42ポイント安の1932.19で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1550億円。売買高は9億3558万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1058、値上がりは1008、変わらずは126銘柄だった。
市場からは「日経平均2万8000円割れを買い場とみて押し目買いが入ってはいるが、上値は重い。上値切り下げトレンドは残ったままだ。決算にらみで個別物色となるが、相当良い内容のものが出ないと上に突き抜けていかない感じだ」との声が聞かれた。