楽天の携帯電話事業への参入発表をきっかけに競争激化の懸念が高まったKDDIやソフトバンク、NTTドコモの通信大手株に売りが続き、相場全体を押し下げた。
楽天も大幅に続落し約10カ月ぶりに年初来安値を更新した。
14日の米国株市場が軟調であったことや為替の円高も重荷となり、幅広い銘柄に売りが出た。日経平均の下げ幅は一時200円を超える下げとなった。
後場に入ると日銀のETF買いの思惑から日経平均は急速に下げ渋り一時プラス圏に浮上する場面もあったが、買いが続かなかった。
KDDIとソフトバンクの2銘柄で日経平均を76円押し下げた。
JPX日経インデックス400は3日続落した。終値は136.84ポイント安の1万5870.85だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日続落し14.67ポイント安の1793.47で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆3299億円と8日以来の3兆円台乗せとなった。
売買高は、18億4421万株。
東証1部の値下がり銘柄数は1343、値上がりは629、変わらずは81銘柄だった。
個別では、ソフトバンクをはじめ、NTTやKDDIなどが大きく売られた。楽天は年初来安値を更新した。三菱UFJ、みずほなど銀行株も軟調。亀田製菓が急落、東京製鉄も大きく下げた。ペッパーフードが売られ村田製作所が下落した。
半面、ファーストリテイリングが堅調、東京エレクトロンも買い優勢となった。小野薬やエーザイ、第一三共は上昇した。東海カーボン、日本カーボンが買われ、JALとANAも上げた。
東証2部株価指数は前日比10.35ポイント安の7184.92ポイントと7日ぶり反落した。
値上がり銘柄数は193、値下がり銘柄数は271となった。
個別では、神島化学工業、ジオスター、リード、中央ビルト工業、JEUGIAが年初来安値を更新した。東芝とオーミケンシ、テクノマセマティカルが売られた。
半面、SECカーボンが「黒鉛電極の値上げ発表」を好感し一時ストップ高となった。アルトナー、カンロ、マックスバリュ東北など24銘柄は年初来高値を更新した。朝日インテクや三社電機は買われた。