きょうは、朝方は強弱観が対立。前日終値を挟みもみ合いの動きで、プラス圏で推移する場面もあったが、徐々に売り優勢に傾いた。前日の欧州株市場が軟調だったほか、米国株市場では主要株指数が揃って上昇したものの上値が重く、買い疲れ感も垣間見えた。
日経平均が直近2営業日で900円を超える上昇をみせていたこともあって、目先利益確定の売りが優勢になった。心理的な節目の2万9000円が近づき、戻り待ちの売りも出やすかった。
新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」のに対する懸念が和らぐ一方、米国のインフレ圧力が警戒され、10日に発表される11月の米CPIの結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせた。
後場に入ると、あすにメジャーSQ算出を控え、軟化する米株価指数先物を横目にポジションを軽くする動きが強まった。値がさ株を中心に売りが広がった。
外国為替市場で円相場が対ドルで下げ渋ったことも輸出関連株を中心に相場の重荷となり、この日の安値で引けた。
日経平均が上げに転じる場面もあった。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」の感染拡大への懸念が後退したことで空運株などに買いが入り、相場を支えた。後場寄り直後まで日経平均は前日終値(2万8860円)を挟んで一進一退となる場面が続いた。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反落。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反落し、前日比11.45ポイント安の1990.79で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3166億円、売買高は9億8472万株だった。
市場では「きょうは国内勢が中心で売買が交錯している」との声が聞かれた。東証1部の値下がり銘柄数は1362と、全体の約6割を占めた。値上がりは735、変わらずは87銘柄だった。