前日のNYダウが1ドル安と小幅反落。米中通商協議への先行き不透明感が強まり、上値が重い展開となった。これを受けた、日経平均株価は小幅高でスタート。朝方は一時マイナス圏に転じる場面もあったが、午前9時30分以降は上昇幅が拡大した。
米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長が、米中貿易協議の合意について「近づいている」などと発言したと米メディアが日本時間15日朝に伝えた。同時に「トランプ米大統領はまだ署名する準備ができていない」とも語ったとされるが、発言報道が海外勢の先物買いを入れた。大規模デモの混乱が続く香港株式相場が落ち着いた動きとなったことも日本株相場の支えとなり、上げ幅は一時200円に迫った。
外国為替市場で円高・ドル安の進行が一服したことも、輸出株の下支え要因となった。ただ週末を控えるうえ、日本時間の今夜にかけて10月の米小売売上高などの経済指標が発表されるため、内容を見極めたいとして次第に模様眺めの姿勢が強まった。日経平均は大引けにかけて膠着感が強まった。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発。終値は前日比97.63ポイント高の1万5135.03だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、12.27ポイント高の1696.67で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2269億円。売買高は13億6514万株だった。値上がり銘柄数は1711と全体の約8割を占めた。値下がりは370、変わらずは73銘柄だった。