きょうの東京株式市場は、終始買いが先行する展開だった。前日の米国株市場ではNYダウが朝高後に値を消し、結局200ドルあまりの下落で引けたものの、前週末に660ドル近い大幅高をみせていたことから、3連休明けでこの大幅高を織り込んでいなかった東京市場は、強気が優勢の地合いとなった。
先物への買いを絡め日経平均は一時2万7000円台を回復する場面もあったが、戻り売りが表面化し、その後は2万6000円台に押し戻された。世界の中央銀行による金融引き締めの動きが相次ぐなか、今週は国内では日銀の金融政策決定会合、海外ではECB理事会の結果発表が予定されており、これが売り買いともに手控え要因となった。
市場では「株価指数先物に散発的に買いが入ったとみられるものの、現物株の注文は少ない」という指摘があった。一部には相場に順張りする商品投資顧問(CTA)が先物に買いを入れたとの声も出ていた。
午後にかけて日経平均は高い水準で方向感の乏しい展開が続いた。戻り待ちの売りや利益確定の売りが上値を抑えた。米企業業績を見極めたいとのムードから積極的な買いが手控えられたとの意見も出ていた。
東証株価指数(TOPIX)は反発し、10.29ポイント(0.54%)高の1902.79で終えた。業種別では原油先物相場の上昇を受け、鉱業や石油石炭製品が上昇した。海運業や非鉄金属も高かった。半面、電気・ガス業や医薬品、食料品といったディフェンシブセクターが売りに押された。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4278億円。売買高は9億7242万株だった。値上がり銘柄数は1161と、全体の約6割を占めた。値下がりは617、変わらずは60銘柄だった。