28日の米株式市場でNYダウ平均は497.57ドル安と大幅反落した。中国での「ゼロコロナ」政策に対する市民の抗議行動の拡大を受けて、サプライチェーン混乱を懸念した売りが広がった。また、セントルイス連銀のブラード総裁らが来年の利上げ継続の可能性に言及するなど、タカ派な姿勢を見せたことも重石となった。ナスダック総合指数は−1.57%と大幅続落だった。
米国株安を受けて日経平均株価は171円33銭安からスタートも、序盤に2万7899円98銭(262円85銭安)まで下落した後は下げ渋る展開となった。29日の中国・香港株高や米株価指数先物の上昇を好感した買いが株価指数先物に入り、相場全体を下支えした。
米アップルの「iPhone(アイフォーン)」の生産調整が伝わったことで、東京株式市場ではアップルに電子部品を供給する村田製やアルプスアルなどに売りが出た。
中国当局が日本時間の29日16時から新型コロナの防疫措置に関して記者会見を開くと発表したが、内容を見極めたいとして相場の地合いに与える影響は限られた。
東証株価指数(TOPIX)は3日続落した。終値は前日比11.34ポイント(0.57%)安の1992.97と、1週間ぶりに節目の2000を下回った。