前日の米国株式市場では米中閣僚級協議の先行き不透明感から主要指数が下落する一方、米長期金利の上昇で為替は1ドル=107円台前半と円安水準に振れた。これが日本株の支援材料となり輸出企業の採算悪化懸念が和らいだ。日経平均は寄り付きから上昇し、2万1600円近辺の高値水準まで切り上げた。
休場明けの中国・上海株式相場が上昇したことも支えとなった。海外短期筋による株価指数先物への買い戻しが入り、上げ幅は一時250円を超えた。
日経平均の上昇幅に比べ、売買代金は低調だった。米中協議が直前に迫り海外投資家が取引を控える中、「個人投資家が相場の主役となり、利ざや狙いの短期的な商いが全体の値動きに反映されやすい状況」だった。
市場からは「今週末に米中協議の結果が出るまでは様子見が続き、値幅は2万1500円を挟んで200円に収まる」の指摘が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発。終値は前日比114.59ポイント高の1万4181.18だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、13.75ポイント高の1586.50で終えた。業種別TOPIXは精密機器や金属製品、石油石炭製品の上げが目立った半面、保険や電気・ガス、空運が下落した。
東証1部の値上がり銘柄数は1711と、全体の8割弱を占めた。値下がりは372、変わらずは70銘柄だった。