前日までの下げが急ピッチだったため、自律反発狙いの買いが入って相場を支えた。心理的な節目の2万7000円を一時上回ったが、戻り待ちの売りも出やすく日経平均は下げる場面も多かった。
前日のNYダウは87ドル高と3日ぶりに反発。米国の金融引き締め懸念が強まるなか、ディフェンシブ株などが値を上げた。これを受けた東京株式市場も買い優勢でスタート。前日までの2日間で日経平均株価は900円近く下落したことから、自律反発狙いの買いが流入した。海外の短期筋を中心に目先の相場の戻りを見込んだショートカバー(売り方の買い戻し)が先行した。朝方にはSQ(特別清算指数)算出に絡んだ思惑的な買いも入って、上げ幅は一時300円に接近した。
ただ、買い一巡後は国内金融機関による期初の益出しに伴う売りに押され一時120円を超す下落となったが、午後にかけ値を戻し反発して取引を終了した。
市場では「米連邦準備理事会(FRB)が積極的に金融引き締めを進めることへの警戒感は根強く、投資家は先行きの株価上昇に確信を持てない」との指摘があった。