前日に500円超上げていた反動で、主力株の一角に目先の利益を確定する売りが出た。27日の香港株が安く始まると、指数先物への売りが強まり、日経平均の下げ幅が200円を超える場面があった。
売りが一巡すると、11時辺りからは反転。後場はじわじわと下げ幅を縮める流れとなった。14時近辺で2万9000円台を回復すると、取引終盤にかけては下げ幅を一桁にまで縮小。プラスにはあと一歩届かなかったが、大引けが後場の高値となった。前日に好決算を発表した日東電と日立建機の値上がりが目立つなど国内企業の業績の良さを意識した買いが入った。
一方で、国内企業の決算発表が本格化しているうえ、31日には衆院選の投開票を控える。「中長期の投資家の動きは鈍く、短期の投資家の先物の売買に日経平均が振らされている」との見方があった。
市場からは「指数自体は主体性のない動きだが、基本的に押し目買い・戻り売りの動きと言える。とりあえず主要企業の決算や衆院選の結果待ちだ」の声が聞かれた。
JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)はともに反落した。TOPIXは4.59ポイント安の2013.81で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6240億円、売買高は11億4411万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1391、値上がりは698、変わらずは95だった。