日経平均は前日まで5日続落し、その間の下落幅が1300円を超えていたため、前日のNYダウが急反発し、ナスダック総合指数も6日ぶりに上昇に転じたことから、これに誘発される形でリスクオフの巻き戻しが入った。日経平均株価は一時500円近い上昇をみせたが、新型コロナウイルスへの感染がデルタ株を中心に国内でも広がっていることで、戻り売り圧力も強い。
朝方の買いが一巡すると上げ幅を縮小する展開となった。4連休前で買いポジションも高めにくく、機関投資家の商いが活発な売買代金上位銘柄をみると高安まちまちだった。
東京株式市場では輸送用機器や非鉄金属など景気敏感を中心に幅広い銘柄に買いが入り、日経平均の上げ幅は一時400円を超えた。
ただ、買いの勢いは続かず、相場は次第に伸び悩んだ。あすから4連休に入るのを前に見送りムードが広がった。
市場からは「4連休前で買いポジションを落とす動きもあり、朝高後は上値が重い。決算では個別で上昇するケースがあっても指数全体を持ち上げるほどのものは期待できない。オリンピック開催中に感染者数がどの程度拡大するかも気掛かりだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに6営業日ぶりに反発した。TOPIXは前日比15.52ポイント高の1904.41で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1486億円。売買高は9億3725万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1748と全体の約8割を占めた。値下がりは352、変わらずは91だった。