2月2日以来、約3カ月ぶりの高値となる。
きょうの東京株式市場は安く始まったものの、その後切り返し、リスク選好ムードのなか上昇態勢を明確にした。好調な決算発表や自社株買いの発表を受け、これを素直に好感する形で買われる銘柄が多く、全体相場を押し上げる格好になった。
日経平均株価のけん引役は、1〜3月期が大幅な最終増益になった資生堂だった。株価は16%近く上昇し、資生堂の上昇だけで日経平均を41円押し上げた。純利益が過去最高となった18年3月期の決算と同時に自社株買いを11日に発表した三井不にも買いが集まり、株式相場を底上げした。
株式相場全体の先高観が強まるなかで、証券や不動産などが上昇した。出遅れ感のある好業績株に海外のヘッジファンドなどの資金が流入した。
一方で11日の米ハイテク株安を受け、東京株式市場でも東エレクなど半導体株には売りが出た。
東京株式市場をめぐる地合いは良好で、米景気の拡大が確認されれば、「日経平均が今週中に2万3000円に到達してもおかしくない」との指摘もあった。
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前週末比101.91ポイント高の1万5947.76だった。
東証株価指数(TOPIX)も続伸し、10.96ポイント高の1805.92で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆5931億円。売買高は15億1988万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1197と、全体の57%を占めた。値下がりは813、変わらずは73銘柄だった。
個別では、資生堂が売買代金トップで大幅高、武田薬品工業やソフトバンクも買われた。三井不動産も大きく上値を伸ばした。ソニーがしっかり、ファナック、住友電、村田製作所も堅調だった。日本板硝子、エー・アンド・デイ、グローバルグループ、乾汽船がいずれもストップ高に買われた。日本電子材料、日本ケミコンが急伸、イーレックスも物色人気となった。
半面、ファーストリテイリングが売りに押されたほか、キリンホールディングスも安い、アサヒの下げが目立った。ヨータイ、淺沼組が急落、豆蔵ホールディングスが大幅安となった。ホシデンも大きく値を下げた。オープンドア、昭和電線ホールディングスが売られ、タカラトミーも下値模索となった。
東証2部株価指数は前週末比22.79ポイント高の7172.92ポイントと続伸した。
出来高9322万株。値上がり銘柄数は248、値下がり銘柄数は217となった。
個別ではSECカーボン、ベリテがストップ高。日本電通、TTK、日本リーテック、サンテック、ソルコムなど22銘柄は年初来高値を更新。
東洋刃物、ヒラノテクシード、IJTテクノロジーホールディングス、パーカーコーポレーション、アイ・アールジャパンホールディングスが買われた。
一方、森組がストップ安。マイスターエンジニアリング、サンコーは一時ストップ安と急落した。ヒラキ、オーミケンシ、Oak キャピタル、クリヤマホールディングス、テクノマセマティカルなど26銘柄は年初来安値を更新。
ケミプロ化成、パス、コーアツ工業、セントラル総合開発、第一稀元素化学工業が売られた。