前日12日の米株式市場でハイテクや金融など主力株が軒並み下落し、東京市場でもリスク回避姿勢を強めた海外投資家などの売りが幅広い銘柄に膨らんだ。
円高・ドル安歩調も重しとなり、下げ幅を拡大し、一時2万1484円65銭(前日比785円23銭安)まで下落する場面があった。
米アップルのスマートフォン(スマホ)「iPhone」の販売が減速するとの懸念から、アップルに部品を供給する村田製やTDK、太陽誘電、アルプスなど電子部品株が軒並み急落した。日本工作機械工業会が12日発表した10月の工作機械受注額が23カ月ぶりに前年同月比で減少し、SMCやオークマなど機械株が売られたことも相場全体の重荷となった。
一巡後は大引けにかけて下げ渋りの流れとなった。日銀のETF(上場投資信託)買いが期待されたほか、朝安の中国・上海総合指数が上げ基調を強め、時間外取引で米株価指数先物が上昇したことも支えとなった。ただ、戻りは限定的だった。
市場からは「米国株の急落で『マド』を空けて下落したが、下ヒゲの長い陰線を引いた。先物主導感が強く、売られ過ぎの印象だ。(需要減少懸念の)米アップルの影響は見極める必要があるが、相場が落ち着けば買い戻しに反転する可能性がある」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落した。終値は前日比294.71ポイント安の1万4510.22だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続落し、33.50ポイント安の1638.45で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8253億円。売買高は16億987万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1846と、全体の8割を超えた。値上がりは230、変わらずは35だった。