米利上げ観測の後退を受けて外国為替市場で円相場が1ドル=107円台まで上昇。円高・ドル安の進行による国内輸出企業の採算悪化が意識され、電気機器や機械など輸出関連株を中心に売りが優勢だった。日本株は前日まで3日続伸した後で、円高を契機とした利益確定売りも出やすかった。
日経平均は下げ幅を320円超まで広げる場面があった。円高進行の一服後はやや下げ渋ったが、業種別で上昇が目立ったのは鉄道や電力・ガスのほか、NTTといった一部の通信株など内需関連株にとどまった。
午後は膠着感が強まった。新規の売買材料に乏しいなか、中国関連銘柄の先行指標とされる安川電や、値がさ株で指数寄与度の高いファストリの四半期決算発表を取引終了後に控えて様子見気分の投資家も増えた。世界景気や企業業績への警戒感がくすぶり、個人などの押し目買いも勢いを欠いた。
国内では小売業の第3四半期決算の発表が本格化し、米国では今週末から昨年10〜12月期の決算発表が始まる。世界的に景気減速感が台頭した昨年終盤の業績が開示されるため「決算の内容を確認したい投資家は多い」といい、買いは手控えられやすかったようだ。
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反落した。終値は前日比127.46ポイント安の1万3489.90だった。東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反落し、13.10ポイント安の1522.01で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2968億円、売買高は13億892万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1426、値上がりは639、変わらずは63銘柄だった。