今年2番目の下げ幅となり、2万円を大きく割り込んで17年4月25日(終値1万9079円33銭)以来1年8カ月ぶりの安値水準となる。
前日の米国株が急落した流れを引き継ぎ、全面安で始まった。朝の売買が一段落した後も多くの業種で売り優勢の状況が続き、日経平均株価の下げ幅が1000円を超えた。
為替市場でもドル売りが加速し1ドル=110円割れ目前まで円高が進行、これが売り人気を助長させる形となった。
予算失効に伴う米政府機関の一部閉鎖でホワイトハウスと議会の合意形成の難しさがあらわになった。ムニューシン米財務長官が米金融大手首脳と電話協議し市場の流動性に問題がないことを確認したと伝わったが、協議を開いたこと自体が市場の不安心理を高めた。
信用取引の追加証拠金(追い証)発生を警戒した個人投資家の見切り売りが膨らみ、日経平均は下げ幅を広げた。
後場寄り直後は、日銀の上場投資信託(ETF)買い入れ観測が浮上し、やや下げ渋る場面もあった。ただ米国発の悪材料が相次ぎ、米株式相場が下げ止まる様子がなく、「割安感に着目した投資家の押し目買いは限られた」という。クリスマスで休暇中の海外投資家も多いとみられ、買いに追随する動きは乏しかった。
市場からは「日経平均が10月年初来高値から2割を超える下げとなり、本格的な下落相場になりかねないが、きょうの年内受け渡しを終えれば、需給面で回復しないでもない。もっとも、米国株安が止まらないと日本株売りも止まらない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は5日続落した。終値は前週末比642.34ポイント安の1万2592.66と、16年11月14日以来の安値となった。東証株価指数(TOPIX)は5日続落し、72.64ポイント安の1415.55と16年11月15日以来の低水準で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6167億円。売買高は17億1656万株だった。クリスマス休暇で海外投資家の取引が乏しく、相場変動が大きかった割に売買は少なかった。
東証1部の値下がり銘柄数は2096と、全体の98%だった。値上がりは27、変わらずは8銘柄だった。