前日のNYダウは168ドル高と3日続伸。米新規失業保険申請件数が市場予想を上回り雇用情勢の悪化を意識するなか米長期金利が低下し、ハイテク株を中心に買いが流入した。これを受けた、東京株式市場は値を上げてスタート。6月物限の株価指数先物・オプションの清算値を決める「メジャーSQ」を通過したことで買い安心感も強まり、日経平均株価の上昇幅は今年3番目の水準を記録した。引き続き海外勢からの買いの流入の思惑も広がるなか、6日につけた33年ぶり高値の3万2506円に再び接近する水準に値を上げた。
日経平均は前日までの2日間で860円ほど下げていたが、この日は大きく反発。過去の傾向などから「SQ後に相場が調整すると見ていた向きが多かったが、想定外に下げず、買い戻しが優勢となった」との見方があった。指数寄与度の高いファストリが年初来高値を更新した。
三菱商や三井物も年初来高値を付けたほか、ソニーGや半導体関連株の一角も高かった。市場では「景気敏感株を中心に物色の広がりがみられた。世界景気の減速による日本株への影響は想定よりも小さいとの見方が強まりつつあるようだ」との声があった。