前日の米国株市場でNYダウが3日ぶりに反発したことや、為替市場で1ドル=113円台前半と円安に振れたことを受け、半導体関連株や自動車株などを中心に幅広い銘柄に買いが入った。
また、寄り前に発表された7〜9月期の国内総生産成長率の上方修正も投資家心理を支えた。
今週に入って急落した半導体などのハイテク株は売りが一巡したとの見方が出ており、東エレクやアドテストは大幅に続伸した。
トランプ大統領が1月にインフラ投資計画の詳細を発表すると伝わり、恩恵を受けやすいとの見方から信越化や太平洋セメなどがインフラ関連として買われた。
良好な地合いを背景に、日経平均への寄与度の大きい値がさ株の一角にあたるファストリが午後に商いを伴って上昇した。
取引開始時点では株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数(SQ)算出に伴う売買が膨らんだ。
QUICK試算では日経平均のSQ値は2万2590円66銭で、SQに伴う現物株の売買は買い越しだった。
JPX日経インデックス400は続伸した。終値は前日比166.59ポイント高の1万5992.31だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、17.48ポイント高の1803.73で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆7465億円。売買高は20億530万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1405、値下がりは543、変わらずは99だった。
業種別TOPIXでは、33業種中32業種が上昇。パルプ・紙、不動産業、精密機器、海運業、空運業が上昇率上位だった。一方、その他製品のみマイナスとなった。
個別では、ファーストリテイリングが大幅高、東京エレクトロン、キーエンスも買われた。東京五輪マスコット最終案発表で思惑買いで、エスケイジャパンがストップ高となった。
三菱UFJ、ソフトバンク、トヨタも全般堅調。その他、インターアクションが急伸、ヤマシンフィルタも活況。住友不動産や三井不動産も上げた。
半面、任天堂が2%近く下げ、KDDIやNTTなど通信も安い。ファナック、資生堂、電通も下げた。アイビーシーが急落、ブイキューブ、ペッパーフードも売られた。
また、ショーケースが12月期利益予想の下方修正を嫌気され、東証1部下落率トップとなった。
東証2部株価指数は前日比47.85ポイント高の7006.01ポイントと続伸した。
値上がり銘柄数は255、値下がり銘柄数は196となった。
個別では、オーミケンシ、リミックスポイントがストップ高となった。森組、北陸電話工事、タビオなど15銘柄は年初来高値を更新し、東芝、ウイルプラス、サンユウが買われた。
半面、ジオスターが年初来安値を更新した。ハイレックス、ぷらっとホーム、グッドコムアセット、日本和装HDが売られた。