米国株先物の上昇や前日の米長期金利の落ち着きを好感してほぼ全面高で取引を終えた。日経平均株価の上げ幅は一時400円を超えた。前日までの4営業日で日経平均が1800円超安と急落したため、値頃感が強まっていた。
前日の米株式市場で、新型コロナウイルスのワクチン接種拡大などで景気回復が進むとの期待から景気敏感株が買われた流れを引き継いだ。前日に下落が目立った海運や非鉄金属、鉄鋼などの買いが優勢だった。24日に大きく下げた中国や香港の株式相場がいったん下げ止まり、投資家心理の支えになった。
日経平均は午前に前日終値近くまで伸び悩む場面があった。3月期末を前に、「年金基金など複数の金融資産を運用する投資家からリバランス(保有資産の構成比率調整)目的の売りが膨らむとの警戒感が意識されている」という。
バイデン米大統領の初の記者会見を25日に控え、戻り待ちの売りが出た。ただ直近の株安進行は急ピッチと判断した投機筋による買いが次第に優勢になった。
市場では「日経平均株価の3万円超えには手がかり材料に乏しいことから、しばらくはもみ合い商状が続きそうで、個別株物色が中心になりそう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は4営業日ぶりに反発した。終値は前日比251.07ポイント高の1万7633.67だった。東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反発し、終値は26.97ポイント高の1955.55だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆7080億円。売買高は12億4341万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1925と、全体の87.7%を占めた。値下がりは228、変わらずは40だった。