しばらく伸び悩む展開が続いたが、大引けにかけて再び上げ幅を広げた
きょうは朝方から買い優勢の展開だった。前週末の米国株市場ではNYダウが一時600ドル強の下げをみせた後、終盤急浮上しわずかながらプラス圏で取引を終えた。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は安く引けたものの、下げは小幅にとどまった。これを受け、東京市場は空売りの買い戻しを絡め上値追いが継続した。寄り後早々に日経平均は2万7000円台に乗せたが、買い一巡後は伸び悩みいったん2万6000円台に押し戻された。
しかし、終盤になってにわかに浮揚力が働き、再び大台に乗せて引けている。
大引け間際、日米共同記者会見でバイデン米大統領が「対中関税の引き下げを検討している」と発言すると日経平均は上げ幅を広げた。大和証券の阿部健児チーフストラテジストは「米経済の最大の懸念材料となっているインフレを抑制する思惑がありそうだ。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めへの過度な警戒感を和らげ、市場心理の改善につながる可能性がある」との見方を示した。
国内では新型コロナウイルス感染者の増加に一服感が見られる。感染拡大の第7波への過度な警戒感がいったん薄れ、外食株の一角に買いが入った。コロワイドは年初来高値を更新した。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は前週末比17.20ポイント(0.92%)高の1894.57だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6714億円。売買高は10億9799万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1430と、全体の77.8%を占めた。値下がりは352、変わらずは55銘柄だった。