3日の米国株安を受け、主力株の一角に売りが膨らんだ。
リスク回避目的の売りが噴出する地合いとなり、日経平均は一時430円あまりの下落を強いられる場面もあった。その後下げ渋りはしたものの、終値で2万5700円まで売り込まれ、22年3月15日以来およそ9か月半ぶりの安値に沈んだ。前日の米国株市場でハイテク株中心に売りがかさんだことを受け、東京市場も主力株をはじめ広範囲に買いが手控えられる形となった。欧米のリセッション懸念に加え、外国為替市場で一時130円を下回る水準までドル安・円高に振れたことが市場のセンチメントを冷やした。
日経平均が大発会に下げるのは、21年以来2年ぶり。大発会の下げ幅としては20年(451円安)以来の大きさとなる。
金融引き締めによる米景気の減速懸念がくすぶっていることに加え、新型コロナウイルスの感染拡大による中国経済の不透明感も重荷となった。世界経済の動向を受けやすい海運株や鉱業株の下げが目立った。
ただ、売り一巡後は、アジア市況の上昇なども拠り所に下げ止まったが、今晩の米ISM製造業景気指数や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を前に買い戻しは限られ、午後は2万5700円台を中心に狭い値幅での動きが続いた。
東証株価指数(TOPIX)は4日続落した。TOPIXは前営業日比23.56ポイント(1.25%)安の1868.15で終えた。22年10月中旬以来の安値。
東証プライムの売買代金は概算で2兆7628億円、売買高は12億4487万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1584、値上がり銘柄数は213、変わらず銘柄数は41だった。