前日の米国株式市場では、米食品医薬品局(FDA)が10日の会合を控え、製薬大手ファイザーが開発する新型コロナワクチンの有効性に良好な見解を示したことで早期のワクチン配布への期待が高まったことが好感された。また、追加経済対策に関する協議進展への期待感も合まって主要株価指数は揃って上昇した。
こうした流れに加え、英国で8日から新型コロナワクチンの接種が開始されたことで景気回復期待が一層高まったほか、取引開始前に発表された10月の機械受注統計(内閣府)では、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)が前月比17.1%増と市場予想の2.5%を大きく上回ったことが後押し材料となった。日経平均は景気敏感株を中心に買われ、後場に入ってからも上げ幅を拡げ、ほぼ高値引けとなった。
米国では米食品医薬品局(FDA)が週内にもワクチンを承認する見込み。ワクチンの普及による世界景気の回復期待から、東京株式市場でも景気敏感株を中心に買いが優勢となった。
内閣府が朝に発表した10月の機械受注統計は「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)が前月比17.1%増と、市場予想(2.5%増)を上回った。自動車関連などが伸び、企業活動が回復基調にあるとの見方が市場の買い安心感につながった。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反発した。終値は前日比177.16ポイント高の1万6149.31だった。東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、20.61ポイント高の1779.42で終えた。業種別TOPIXは非鉄金属、空運業、海運業などが大きく上昇した。
東証1部の売買代金は概算で2兆3361億円。売買高は1億960万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1457銘柄と約67%を占めた。値下がりは625、変わらずは97銘柄だった。