前日の欧米株市場が全面高となったことでスクオンの流れが強まった。米国株市場では主要3指数が揃って上昇し、ナスダック総合指数は3日続伸となり、約2週間ぶりに過去最高値を更新した。
これを受けて東京株式市場でも半導体製関連などハイテクセクターに物色の矛先が向かった。また、世界的にワクチン普及に伴う経済活動の正常化に期待が高まるなか、ソフトバンクGや東エレクといった値がさ株に加え、海運株や鉄鋼株など景気敏感株への買いが活発で全体相場を押し上げた。一方、日経平均2万7000円台後半では戻り売り圧力も意識され、前場中ごろにこの日の高値をつけてからは上値も重い展開を強いられた。
市場からは「米国株高にアジア株高、特にハンセン指数高が追い風となったが、この2要素が続くかどうかがポイントだ。国内に手掛かり材料はなく、仮に米株が反落すれば、その影響を受ける。板の薄いなかを短期筋の買い戻しで上げただけに下がるのも速い」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続伸し、前日比19.06ポイント高の1934.20で終えた。JPX日経インデックス400は続伸した。
東証1部の売買代金は概算で2兆3378億円。売買高は9億5942万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1799と、全体の約8割を占めた。値下がりは312、変わらずは79銘柄だった。