きょうは朝方からリスク選好の地合いで日経平均は高く始まったが、その後は利益確定売りに値を消す場面もあった。
注目されたパウエルFRB議長の講演はテーパリングの年内開始を示唆したが、市場は織り込み済みで、一方で利上げに慎重な姿勢を示したことが好感された。
ただ、米株高でも最近の東京株式市場は連動しないことが多い。きょうもほぼ寄り天の状態で、前場取引時間中に上げ幅を急速に縮小した。
しかし、アジア株市場の堅調な動きを横目に後場は再び買い板が厚くなり、日経平均はジリジリと水準を切り上げる展開となった。
2万7900円を上回る場面があった。その後は、主力銘柄に利益確定や戻り待ちの売りが出て上げ幅を縮めた。今週は米国や中国の経済指標の発表も相次ぐ。景気の減速懸念が意識されるなかで、一段の上値を追う動きが限られた面もあった。
市場からは「しっかりだが、相変わらず上値は重い。イベント(ジャクソンホール会議)通過で過度な警戒感が解けても目新しいものが出た訳ではない。日経平均は13週線や日足一目均衡表の『雲』をなかなか超えられず、下降トレンドラインから転換できていない」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発した。東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発し、21.37ポイント高の1950.14で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4574億円。売買高は10億2174万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1853と、全体の8割強を占めた。値下がりは279、変わらずは55銘柄だった。