朝方は急激な円高に振れたことを受け、リスク回避ムードのなか売り優勢でスタート。しかし、その後はハイテクセクターなどを中心に押し目買いの動きが顕在化した。注目されたFOMCは事前の予想通り6会合連続の政策金利据え置きを決め、これと合わせて量的引き締め(QT)の減速方針も決定。会合後のパウエルFRB議長の記者会見もハト派寄りの印象だったことで、米国株市場では安心感が広がった。
一方、外国為替市場では、これが円高誘導となり、政府・日銀の為替介入の思惑も手伝って短時間で4円以上も円高に振れる場面があった。取引開始直後はこれを嫌気して買いが手控えられたものの、円高が一服し円安方向に押し戻されるのを横目に、半導体関連などを中心に主力株が買われる展開となり持ち直した。途中プラス圏に浮上する場面もあったが、大型連休を控え上値も重かった。
連休前の持ち高調整で海外短期筋などの売り方の買い戻しも株価指数先物に入り、相場を下支えしたとの見方があった。
米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利の据え置きを決め、パウエル議長は記者会見で利上げの可能性は低いと強調した。市場では想定していたほどタカ派寄りではなかったとの受け止めが多く、株式相場には一定の支えとなった。ただ、4月の米雇用統計の発表(3日)などを控え、東京株式市場が休場の間に米国など海外の相場が大きく動く可能性があるとの警戒から、持ち高を一方向に傾ける動きは出にくかった。