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【大引け概況】


8日の日経平均株価は続落し、前日比105円34銭(0.33%)安の3万2166円48銭で終えた。
 
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朝方は買いが先行、寄り後早々に日経平均は3万2500円台まで水準を切り上げたが、その後は一貫して値を消す展開に。前日の米国株市場では、米長期金利の低下を背景にハイテク株中心に買われ、主要株価指数が上昇、ナスダック総合株価指数は2年ぶりとなる8連騰を記録した。米10年債利回りは4.5%台まで低下、これを受けて東京市場でも半導体関連株などに物色の矛先が向いた。個別株は決算によって明暗を分けているが、決算悪で過剰に売り込まれる銘柄が相次ぎ、市場のセンチメントが悪化している。
 
米金利の先高観が後退し、これまで堅調だった銀行や保険など金融株に売りがかさんだ。中国景気の減速懸念から7日のニューヨーク原油先物相場が下落し、石油関連株の売りも目立った。午後に機械や鉄鋼など景気敏感株が弱含み、株価指数先物への売りが次第に優勢となると、日経平均の下げ幅は一時200円を超えた。
 
7日の米債券市場で長期金利が低下し、10年物国債利回りは4.56%で終えた。これを受けて同日の米株式市場でナスダック総合株価指数が0.89%高で終えた。東京市場でも半導体関連などハイテク株への買いが相場の支えとなり、日経平均は午前に上げ幅を200円超に広げる場面があった。
 
前日に決算を発表した任天堂が買われ、きょう発表した川重が売られるなど個別銘柄の物色は活発だったが、相場全体の方向感を定めるほど株の持ち高を一方向に傾ける動きは目立たなかった。
 
東京株式市場は米株続伸に乗ってある程度反発するかと思われたが、このところの急伸の反動や国内のミスマッチな政策発動で上値を追いにくくなっている。足元の企業業績は増益基調なものの株価にはある程度織り込まれており、上方突破の推進力を担えていない様子である。とりあえず日経平均はチャート面で下値75日移動平均線(3万2147円)にぎりぎり支えられて崩れる感じである。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は前日比26.96ポイント(1.16%)安の2305.95だった。JPXプライム150指数も続落し、2.39ポイント(0.23%)安の1019.54だった。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆8165億円、売買高は22億1730万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は1227。値上がりは404、横ばいは28銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、鉱業、パルプ・紙、銀行業などが下落した。上昇は医薬品、電気機器など。
 
個別では、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクの下げが目立った。三菱重工業が売られ、川崎重工業は大幅安。トヨタ自動車も軟調。川崎汽船も下値模索の展開が続いている。三井物産、三菱商事の下げが大きかったほか、ソフトバンクグループ(SBG)も水準を切り下げた。パイロットコーポレーションが急落、ライオン、東海カーボンも大幅安となった。東洋炭素も安い。
 
半面、売買代金断トツのレーザーテックが高く、任天堂も商いを膨らませ上昇した。ソニーグループも堅調。マツダが値を飛ばし、スズキも買われた。LINEヤフーは大幅高となった。ティラドが連日の急伸、シミックホールディングスはストップ高に買われた。横河電機、エーザイ、リクルートは上げた。参天製薬、小林製薬も買いを集めた。