前日のNYダウが前日比222ドル安と3日続落。欧米での新型コロナウイルスの感染再拡大を警戒する売りが膨らんだ。これを受け、日経平均株価も売り先行で始まった。ただ、下値には買いが流入し売り一巡後は下げ渋った。
米大統領選が目前に迫るなか、積極的な売買は手控える動きが続いた。景気敏感株への売りが目立ち、鉱業や鉄鋼などの下げが目立った。
午後に入ると、日銀の上場投資信託(ETF)買い期待から次第に下げ幅を縮小した。このところ、下値メドとして意識されている25日移動平均線を割り込んだことで、目先の反発を見込んだ買いも入った。11月の米大統領選を前に相場の明確な方向感は出にくかった。
国内主要企業の2020年4〜9月期の決算発表が本格化し、商いは復調。東証1部の売買代金は2兆3564億円と、13営業日ぶりに2兆円を上回った。売買高は11億8305万株だった。
前日に決算を発表した銘柄では、4〜9月期の純利益が26%減となった富士通が5.7%安。今期減益見通しの信越化が下げた。一方、今期利益見通し上方修正を発表したシマノが大幅高となった。
JPX日経インデックス400は続落。終値は前日比42.70ポイント安の1万4511.03だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、4.98ポイント安の1612.55で終えた。東証1部の値下がり銘柄数は1480と、全体の約7割を占めた。値上がりは634、変わらずは66銘柄だった。