主力株を中心に大きく上値を追う展開となった。3連休明けとなったきょうのマーケットだが、前日の米国株市場でハイテク株中心に買いが優勢だったこと、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)などが上昇した。
また、外国為替市場でドルが買われ円安に傾いたことも輸出セクターに追い風となった。日経平均は後場に入ると先物主導で戻り足が加速し、約2週間ぶりに3万6000円台を回復してなお強調展開を継続、売り方の買い戻しを誘発する形に。結局大引けは1200円あまりの上昇で高値引けとなった。
午後に入ると、相場下落を見込んで株価指数先物を売り建てていたヘッジファンドなどの買い戻しが入り、日経平均は一段と強含んだ。日本時間13日午後の取引で米株価指数先物が上げていたことも投資家心理の支えとなった。
外国為替市場での円高・ドル安が一服したことで、機械や自動車などの輸出関連株も堅調に推移した。主要企業の決算発表がほぼ一巡するなか、好決算銘柄を物色する動きもみられた。SOMPOやMS&ADなど損保各社の上昇が目立った。楽天グループも大幅高となった。
日中値幅(高値と安値の差)は755円と9営業日ぶりに1000円を下回った。日経平均を対象としたオプション価格から算出する日経平均ボラティリティーインデックス(VI)は、朝方には一時20台まで低下。米景気を巡る過度な懸念が和らぐに伴い、投資家の不安心理が改善しつつある。
日経平均は5日に記録した過去最大の下げ幅をすべて取り戻し、心理的な節目を回復し、さらなる戻りが期待されるところだ。ただ、米国では今週、7月の生産者物価指数(PPI)や消費者物価指数(CPI)が発表されるが、米物価統計を受けて景気後退懸念が一段と和らぐのか注目される。米景気後退懸念が和らぐようだと、米国株の上昇に連動する形で戻りを試す局面が期待されよう。ただし、中東情勢を巡る地政学リスクには警戒が必要だろう。