6日の米国市場でNYダウは大幅に反発し、646ドル高となった。国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」について「重症化の度合いはそれほど高くないようだ」と発言し、懸念が和らいだ。
過度な警戒感がいったん和らいだことで東京株式市場でも景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが入った。
日本の取引時間中のアジアの株式相場や米株価指数先物の上昇で、このところの下落で売り持ち高を増やしていた投資家が先物主導で買い戻す動きが広がったとの指摘があった。配当再投資や会社員などのボーナス支給時期にあたり、需給が改善する期待も支えとなった。
日本時間14時すぎには経営不安が続く中国不動産大手の中国恒大集団が、6日(日本時間7日)が猶予期限の米ドル建て社債の利息を払わなかったようだと伝わったが、日本株の反応は限定的だった。市場では「中国恒大の問題は中国政府が介入して債務再編しながらソフトランディングを目指し、システミック・リスクとして経済全体に波及しないとの見方が大勢だ」との声があった。
日経平均は午後に上げ幅を拡大し、690円高となる場面もあった。もっとも、2万8500円を超える場面では個人を中心に戻り待ちの売りが出て大引け間際には伸び悩んだ。
JPX日経インデックス400は反発した。東証株価指数(TOPIX)も反発し、42.31ポイント(2.17%)高の1989.85で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆1135億円。売買高は12億9111万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は2110と、全体の約96%を超えた。値下がりは58、変わらずは16銘柄だった。