きょうの東京株式市場は広範囲にリスクを取る動きが強まった。前日の米株市場では、米経済の強さを映しNYダウなど主要指数がいずれも4日続伸と上昇歩調を鮮明とするなか、この動きに追随した。
米半導体株の上昇を手掛かりに、東エレクなど関連株への物色も目立った。
円安・ドル高基調を支えに、自動車など輸出関連株を中心に買いが優勢だった。
米中両政府は22日からワシントンで貿易問題を巡る事務レベルの協議を開く。22日の中国・上海株式相場は底堅く推移しており、米中貿易摩擦の激化懸念がひとまず和らいだとして、コマツなど中国関連とされる機械株も買われた。
朝方の日経平均は小幅に下げる場面もあった。トランプ米大統領の元個人弁護士が選挙資金法違反などの罪を認めたうえでトランプ氏の関与を明言し、米政治情勢の不透明感を嫌気した売りが出た。もっとも、米株価指数先物が底堅く推移したため売りは続かず、午後は円安進行に歩調を合わせて日経平均は上げ幅を170円まで拡大した。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発した。終値は前日比101.73ポイント高の1万5043.97だった。
東証株価指数(TOPIX)も3日ぶりに反発し、12.95ポイント高の1698.37で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9848億円。売買高は11億2133万株だった。
東証1部の値上がり銘柄数は1564と、全体の約7割を占めた。値下がりは475、変わらずは65だった。
業種別株価指数(33業種)は、石油・石炭製品、ガラス・土石製品、輸送用機器、鉄鋼などが上昇。パルプ・紙、陸運業などが下落。
個別では、トヨタ自動車やスズキ、ホンダが買われ、ソフトバンクグループもしっかり。任天堂も上値追い、東京エレクトロン、SUMCOなど半導体関連も高い。新日鉄住金など鉄鋼株が買われた、コマツも値を上げた。マネックスグループが物色人気となり、昭和電工も買い優勢だった。双信電機がストップ高、モリテック スチールも値を飛ばした。日本農薬は値幅制限上限でカイ気配のまま引けた。
半面、ファストリやKDDIが下落。NTTが軟調、スタートトゥデイ、ヤマトホールディングスも売りに押された。スルガ銀行はストップ安に売り込まれ、レオパレス21、シークスなども大きく値を下げた。ヤマトHDやエーザイ、ブレインパッド、ウィルグループも安い。
東証2部株価指数は前日比53.44ポイント高の7062.36ポイントと3日ぶり反発した。値上がり銘柄数は289、値下がり銘柄数は142となった。
個別では、さくらケーシーエス、中央魚類が年初来高値を更新。岡本工作機械製作所、アイスタディ、ショーエイコーポレーション、天昇電気工業、コーア商事ホールディングスが買われた。
一方、森組、中央ビルト工業、アスモ、ジー・スリーホールディングス、サイバーステップなど27銘柄が年初来安値を更新。イワキ、ケー・エフ・シー、ロックペイント、鉄人化計画、ビート・ホールディングス・リミテッドが売られた。