取引開始直後に前日比30円近く上昇したが、外国為替市場で円相場が円安・ドル高水準で安定していることを支えに買いが先行した。その後は値を消す展開となった。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を手始めに、英総選挙や15日の米国の対中追加関税の発動期限まで気が抜けない状態が続く。
米中協議では、「ナバロ大統領補佐官が追加関税の可能性を否定しない発言をした」と報じられ、投資意欲は一段と冷え込んだ。
前場に下げ幅は一時70円を超える場面があった。米中貿易協議に対する不透明感が広がり、機械や電気機器など景気敏感株の一角に売りが出た。
ただ、アジア株が総じて堅調に推移したこともあり、下げ幅は限定的だった。
市場からは「イベントにらみで様子見姿勢が強い。特に対中制裁関税については見送り・延期とみられるが、(関税実施という)万が一があり、動けない。
ただ、仮にネガティブな内容であったとしても短期的な下げにとどまるだろう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は続落し、終値は前日比50.47ポイント安の1万5318.07だった。東証株価指数(TOPIX)は続落し、5.82ポイント安の1714.95で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9215億円。売買高は11億5170万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1379と、全体の約6割を占めた。値上がりは677、変わらずは101だった。