前日の欧州株高や外国為替市場での円安・ドル高が支えとなった。前日までの2営業日で600円超下げていたため、自律反発狙いの買いも入った。
朝方から買いが先行し、日経平均はリバウンドに転じた。前日の米国株市場が休場だったことで、手掛かり材料が少ないなかもリスク選好の地合いだった。
欧州株市場で主要国の株価指数が総じて高かったことや、外国為替市場でドルが急速に買い戻され1ドル=128円台後半まで円安・ドル高が進んだ。採算悪化への懸念が後退し、自動車株など輸出関連銘柄を中心に上昇が目立った。前日まで下げの続いていたファストリが反発したほか、値がさのソフトバンクグループ(SBG)や半導体関連株が上昇したのも、指数の押し上げにつながった。
あすに日銀金融政策決定会合の結果公表と黒田日銀総裁の記者会見を控え、模様眺めムードも拭えなかったが、一部空売り筋の買い戻しが観測され、日経平均は先物主導で上値を伸ばした。業種別では円安を好感して自動車株や海運株、ハイテク株などが上昇し全体を牽引する形に。一方、年初から上昇基調にあった銀行株は前日に続いて利益確定の売りに値を下げる銘柄多かった。
日銀の金融政策決定会合の結果発表を18日に控え、市場では「日銀が政策修正を決めるとの思惑から積み上がっていた『日経平均先物売り・銀行株買い』の持ち高を調整する動きが広がった」との指摘があった。
もっとも、朝方の買い一巡後の上値は重かった。日銀会合の結果を見極めたいと様子見姿勢の投資家も多く、次第に膠着感が強まった。
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発し、終値は前日比16.58ポイント(0.88%)高の1902.89だった。
東証プライムの売買代金は概算で2兆4622億円。売買高は10億6526万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1366と、全体の7割強を占めた。値下がりは391銘柄、変わらずは81銘柄だった。