先週末3日の米株式市場でNYダウは3日続伸。長期金利上昇の一段落を受け買いが先行。2月ISM非製造業景況指数が予想を上回った一方、仕入れ価格が前月より低下したことも好感された。金利低下でハイテクの買い戻しも入り、相場を支援した。米株高を受けた今日の東京株式市場は買いが先行した。
東エレクやアドテストといった値がさのハイテク株をはじめ幅広い銘柄に買いが入った。これまで上値抵抗となっていた2万8000円を超えたことで、短期筋による先物の買い戻しも断続的に入り、指数を押し上げた。
後場に入ると上昇が一服した。心理的な節目の水準に到達したことで目先の達成感が意識され、次第に利益確定や戻り待ちの売りが出た。米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の議会証言や日銀の金融政策決定会合を週内に控え、市場では上値追いの持続性に懐疑的な声も聞かれた。
市場からは「1カ月余りに及んだ往来圏を上放れてきたが、短期的な過熱感があり、米金利上昇への警戒感も解けない。今週はパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の公聴会での証言や、日銀金融政策決定会合など日米でイベントを控えており、このまますんなり上へは行きにくい」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は続伸した。終値は前週末比16.97ポイント(0.84%)高の2036.49と、昨年来高値(2039.27)に接近した。
東証プライムの売買代金は概算で2兆7449億円。売買高は10億9054万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1191と、全体の6割を超えた。値下がりは579銘柄、変わらずは65銘柄だった。