リスク回避目的の売りで日経平均は朝方に下値を試す動きをみせたが、その後は下げ渋る展開で、2万7400円台で売り物をこなした。前日の欧州株が全面安だったほか、米国株市場でもNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに続落したことで、投資家心理が弱気に傾いた。
米ISM製造業景況感指数が市場コンセンサスを上回り米景気の強さが確認された。これを受けてFRBによる金融引き締め強化の思惑から、米長期金利が上昇し、買い手控え要因となった。
ただ、売りが一巡すると日経平均は下げ幅を縮めた。円安・ドル高が企業収益にプラスに働くとして投資家心理を支えた。日経平均は前日比7円安まで下げる場面があった。
市場では「百貨店が好調な5月の月次売上を受けリオープン(経済再開)期待から買われた。そのほかには目新しい材料がなかったが、円安もあり底堅く推移したようだ」との声が聞かれた。