前日の米国市場は、今後発表される主要企業の決算が想定を上回る結果になることへの期待が相場を支え、主要株価指数は続伸。NYダウ工業株30種平均は35000ドルを回復し、2022年4月以来の高値となった。しかし、テスラの時間外での下落などから本格化する決算を見極めたいとのムードのなか、東京株式市場では前日に大きく上昇した反動もあって利益確定の動きが優勢だった。また、円相場が一時1ドル=139円台前半へと円高方向に傾いていたことも買い手控え要因につながったようだ。
きょうは決算発表シーズン前の様子見ムードもあって持ち高調整の売りが優勢だった。
19日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が1%ほど下落。東京株式市場では東エレクなどの関連株に売りが広がり、アドテストは4%超下落した。米国時間の19日夕の時間外取引で電気自動車(EV)のテスラが決算発表を受けて大幅安となり、投資家心理を冷やしたとの見方もあった。
国内ではきょうのニデックを皮切りに、4〜6月期の主要企業の決算発表シーズンに入る。来週には日米の金融政策を決める会合も控える。市場では「目先はイベントが多く、持ち高を積極的に傾けづらい状況」との見方が多い。
来週に予定される日米の金融政策決定会合の結果待ちの状況で、全般は模様眺めムードの強い展開が続くだろう。このため、企業決算や経済指標などを受けた短期筋の売買に振り回される展開が続きそうだ。また、関係者からは、売買代金など市場エネルギーが減少傾向にあり、先月までの相場上昇の勢いはなくなってきているだけに、目先レンジ内の動きにとどまりそうだと見ている投資家が多いようだ。