取引開始直後は1ドル=111円台まで進んだ円安や19日の欧米株高に後押しされ、輸出関連株を中心に幅広い銘柄が買われた。しかし、新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客2人が死亡したことが確認され、投資意欲は急速に冷え込んだ。日経平均の上げ幅は一時400円を超えたが、新型肺炎の感染拡大への懸念は根強く、戻り売りで急速に伸び悩んだ。
中国人民銀行(中央銀行)は20日、政策金利である最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)の1年物を前月より0.1ポイント引き下げると発表した。「予想通りだが、中国政府の景気対策に対する本気度が伝わり下値の支えにはなった」という。
ただ、米疾病対策センター(CDC)は19日、新型肺炎の拡大を受け、日本を旅行する人に「注意」を求める渡航注意情報を出した。訪日外国人が減少すれば内需株には打撃との見方から、内需関連の多い中小型株が売られた。
JPX日経インデックス400は続伸し、終値は前日比21.16ポイント高の1万5037.10だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、2.62ポイント高の1674.48で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1810億円。売買高は11億7403万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は744と、全体の3割強を占めた。値下がりは1298、変わらずは118だった。